芯に触れられるたびに彼女は「嫌」と言った。
しばらくして彼女の拒みが途切れることがなくなった。
思わず彼女をみる。
男が背後から彼女の芯を責めているようだった。
しだいに激しくなっていく拒みが絶頂を覚えようとしているのだろう。
ヴァギナに男が指を潜り込ませた。彼女の足が自然と開く。まるで男の舌が恋しいように思えた。
「いく」とは聞こえなかった。
絶頂まじかに彼女が見ず知らずの男のペニスを無理やり含まされる。拒んでいるようにさいしょはみえた。
だが絶頂をむかえても休まることのない舌から逃げるように彼女は次から次と男たちのペニスを含みだしていた。
あとは見ていない。
彼女の喘ぐ声だけを奥歯を噛みしめて聞いていた。
「それだけでいいんですか?」
金策に困窮していた僕に片桐は誘いをかけてきた。
片桐が指定した店で女に軟派とみせかけて睡眠薬入りのカクテルを飲ませればいい。
それだけで十万円だ。
「悪い話しじゃないだろう?」
「はい」
彼女はレイプされた数日会社を休んだ。見舞いに訪れた僕を拒否する。
しばらくは「仕方がない」と思い込んでいたがそれから数日後、彼女は会社を退社した。
僕は彼女が住む部屋を毎日覗きに歩いた。それからしばらくしてレイプ主導者であった男と仲睦まじそうに部屋からでてきたときは驚いた。
「睦美」
僕は叫んだ。
けして吸うことがなかった煙草をくわえると睦美は火をつけ笑った。
「情けない男」
*
むっちりと尻の張った女。
片桐が話した女を想像した。映像映えする女と言われても僕には難しい。
片桐が指定した店で一人できている女を物色する。
上手くできるだろうか。
片桐が揃えてくれた高級スーツに身を包み、女に話しかける。
「いつもの」
カウンターに座っている女の横に立つとバーテンダーにオーダーした。
「誰?」とばかりに女が僕の顔をみる。僕は笑った。
「どうぞ」
女の横に座りカクテルを勧める。女はじっと僕の顔を覗きながらカクテルを飲み干した。
無意識に時間が気になる。
泥酔する素振りをみせたら店の外に連れ出し店の裏口に女を連れていけばその場で十万円が手に入る。
さいしょはドキドキしたが数を追うごとに度胸がついた。無意識にこの女だと狙いをさだめることも増えた。
無理やりカクテルを飲ませることもできるようになった。受け身ばかりでは駄目だ、もっと積極的に女に働きかけなければスムーズに仕事が流れてくれなければ女もまた振り向いてくれなかった。
睦美が言った「情けない男」の言葉を改めて噛みしめる。僕はただの優しいだけの男だった。
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