貶め入れられた天使 3 - 貶め入れられた天使

Welcome to my blog

貶め入れられた天使

貶め入れられた天使 3

0
 孕ませた悦びもある。

 子供は何人いてもいい。

 自分が死んだときのための遺言状もある。

 娘は弁理師。

 息子は医師になっていた。

 いい遺伝子を後世に残す。

 もちろん障害がある子供が産まれても可愛い自分の我が子だ。

 久保は苦渋の表情を浮かべる。

 前妻が離婚届けを残し家をでた。二人の子供に久保はそう説明していた。

 息子は平然としていたが娘が少し動揺した。ようやく娘が落ち着いてきた。

 まだ、どう転ぶかわからない年齢の秋穂の写真を久保は眺める。

 女盛りとなったとき、美しく成長するのか。

「容姿としては問題がないと思いますが」

 河口が渋る久保に耳打ち際に囁いた。

 久保が思わず腕を組む。

 娘に秋穂のことをどう説明すべきか。

「もう立派に一人立ちできたではありませんか」

「娘を失望させるわけにはいかん」

「なら、ダミーを用意しましょう。前妻の年齢の女とベビーシッターの秋穂。もう一人暮らしをしているわけですから、細かなことはこちらにお任せください」

「そうか。ならば、お前の提案を受けよう。あのことは本当にできるのか」

 河口が耳際に囁いた提案に久保は興味をしめした。

「需要はあります。久保様がお遊び飽きたら売り払ってしまえばいいではないですか。河口は久保様の従順な側近でございます。これからもこの先も」

「そうか。ならば、早々と秋穂を用意いたせ」

「はい。卒業式を待って速やかに動く手配は整っております」

「あいわかった」

 河口は膝を折り久保に忠誠の意をみせた。

 久保が立ち去ると河口は飛鳥が務めるオーナーに連絡を入れた。

「悪い話ではないはずだ。飛鳥をなんとしても頷かせろ。金は湯水のごとくでてくる。新しい太客の接待だ。2年。この2年で俺たちの明日が変わる。頭の悪い客の扱いは大変だろうがな。接客を接客と思わない客は客ではない」

 ホストオーナー柴田は河口の話に「わかった」と告げた。

 河口の提案にくちを尖らせ不満を飛鳥はつのらせる。

「あのババァと寝ろだって」

 飛鳥は両手を広げ、やれやれとする。

「お前は一生、ホストを続け気か? 太客の大半はお前の接待を愉しんでいる。風俗で働く女にお前が傾くとは思えん。若さは一生ではないんだからな。そこまでお前、バカではないだろう?!」







1か月分のみの記事をまとめて見る。

0 Comments

There are no comments yet.

Leave a reply