倒錯魔 永遠の檻 13

倒錯魔 永遠の檻 13

「どういうこと…………」

 舞子はまったく現実が飲み込めないでいた。あまりの恐怖に舞子は身体を硬直とさせた。あの時の男らが、薄笑いを浮かべてこちらを見ている。

 舞子は男らが近づきだすと全力でこの場を走り去ろうとした。慶介は車から下りると少し離れたところから舞子を見ている。寒々とした突き放すかのような視線を舞子にむけている。

 すべてが仕組まれていたとは舞子は信じられない。

 いや、信じたくなかった。

「けい君…………」

 気がつけば舞子は複数の男らに取り囲まれていることに気づいた。

「離して!」

 舞子はありったけの大声を張り上げた。黒のアンティーク調の花柄。

 今日のために用意したワンピースが舞子に手を伸ばした男らの手のなかで揺れる。

 気丈に舞子は激しい抵抗を繰り返したが広いガレージを改築した一室に連れ去られようとしていた。

 固く閉ざされた鉄製のドアが畏怖に開かれる。

「誰か!!」

 マットレスに叩きつけられた舞子は激しく暴れる。這いつくばり逃げようとする舞子の腕が力任せに一人の男によってねじり上げられる。

 コンクリートブロックに囲まれた一室。つるりとした真っ黒な床。

 奥行のある造り。

 舞子はねじり上げられた腕の痛みに顔を顰め切った。

「やめて!」

 真っ暗な一室は心許ない電球が一つだけ灯っていた。その先にも廊下のようにみえる床はさらなる凌辱を期待させる。

 相沢はゆっくりとねじり上げた腕に縄を通す。

「奥さん。あんなに悦んでいたじゃないですか」

 芹沢がスマートフォンで録画した舞子の痴態を離れたところから見ていた慶介にみせた。

「嘘はいけませんね」

 にやりとした芹沢を舞子は顔を歪めながらも気丈に睨みつけた。が、相沢が通す縄は舞子の自由を大きく奪う。

 がっちりと後ろ手に縄を通すと相沢は暴れる舞子を仰向けに寝転がせると手を振り上げた。

 思わず舞子の目が閉じる。

 あの日の恐怖がふつふつと蘇ってきた。恐怖に引き攣れた舞子に相沢は縄を突きつける。

 胸を迫り出すように相沢は縄をしっかりと通す。

「なにをする気なの…………」







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