飼い殺し 出版化 - 1ページ目82 - SM小説 異端者

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SM小説 異端者

飼い殺し

 野田の誘いに山内は考え込んでいた。 「身代金の要求なんて形だけだ」  思い返しただけで腸が煮えくり返る。閨閥結婚《けいばつけっこん》で勢力を伸ばしたに過ぎない企業がでかい顔をしているのが野田には気に食わなかった。  もう少しで追い越せる。  野田は躍起になっていた。 「あいつ俺になんて言ったと思う? 思い返すだけで夜も満足に寝られやしない」  社交界の些細な諍いが野田を奮い立たせてい...

飼い殺し 2

 山内は平静さを装いながら、男なら一度は考える卑しい夢想がある。母と娘を一度に犯せたらどれだけ面白いか。そのチャンスが意外なところから転がり込んできた。 「アブノーマルなんざ、俺は興味がない。ただ――」  その続きを聞かなくても山内はわかる。世間一般で云うなら親子どんぶりだ。 「どっちから犯すんだよ」  野田の強い語調に山内は迷わず、真央からだ。と、息を飲んだ。奴隷を一つの檻にいれて、一度に...

飼い殺し 3

   山内は連れ去りやすい真央を幾日と尾行する。恵も案外たやすく連れだせるだろう。  問題は豪邸にくまなく配置された防犯カメラだ。山内はじっくりと豪邸の周りを歩いたが防犯カメラの死角になりやすいところはなかった。  タブー感がある自宅で犯すことは断念するしかない。  そうなると、野田がいうように運転手を買収したのなら目的地まで運ばせればいい。ただ、異変に気づき恵がなんらか車内でアクショ...

飼い殺し 4

「ちゃらい話しはホテルでどう?」  憮然としていた真央だがしばらくすると「いいよ」と言った。男は真央の手を握ると車の前まで案内した。真央は一瞬、チラッと男の顔をみたがそれ以上疑う素振りもなく車に乗り込んでしまった。 「あんた、けっこう金あるじゃん」  山内が用意した高級車に真央ははしゃいだ。 「君、可愛いから、けっこう声かけられるだろう?」 「もう、死ねばいいのに」 「ならさ、飲んじゃ...

飼い殺し 5

 山内は通話を一旦、切った。怪しまれないよう恵に送る住所は車で行かなければいけない少し離れた住宅街にした。  声色を真似ていた女が恵にメールを送った。しばらくして恵から真央のスマートフォンに着信があった。 「ママ!」  泣き声をこんどは出してみた。 「真央、どうしたの?」 「……ママ…………」 「今すぐ行くから」  恵はすっかり声色を真似ている女に騙されきっていた。小生意気で甘ったれた性格...