貶め入れられた天使 - 1ページ目60 - SM小説 異端者

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貶め入れられた天使

「ねえ、いつになったら結婚してくれるの?」  ホスト遊びがやめられない晴美はこの男、飛鳥に貢ぎ続けていた。 「そのうちな」  飛鳥は面倒くさそうに話を遮った。  二十歳で不倫相手の子供を産み、思惑どおり相手の家庭は破綻した。  略奪したはずの男は結婚するなり、ただのお荷物。  小言が多く息が詰まる。だらしがなく見栄っ張りの晴美とは二年持たず離婚した。 「ああ、詰まんない...

貶め入れられた天使 2

 家賃を滞納し続ける晴美の玄関ポストには請求書の山が溢れかえっている。  玄関のドアを開けようとしたところで二人の男が小走りで晴美に走りよってきた。 「金なんかないよ!」  晴美は啖呵をきり玄関ドアを開けたところで二人の男が土足で上がり込んできた。 「お前の娘は金になるぜ」  散らかった室内を見渡していた男が薄汚く笑った。 「借金は帳消しにしてやるよ。ただし、その変わりに娘...

貶め入れられた天使 3

 孕ませた悦びもある。  子供は何人いてもいい。  自分が死んだときのための遺言状もある。  娘は弁理師。  息子は医師になっていた。  いい遺伝子を後世に残す。  もちろん障害がある子供が産まれても可愛い自分の我が子だ。  久保は苦渋の表情を浮かべる。  前妻が離婚届けを残し家をでた。二人の子供に久保はそう説明していた。  息子は平然としていたが娘が少し動揺し...

貶め入れられた天使 4

 柴田に詰めよられた飛鳥は思わず指を噛んだ。 「一生遊んで暮らせるチャンスをお前はやすやすと逃《のが》すのか」  飛鳥は思わず舌打ちをした。      卒業式が終わり秋穂はアルバイトをしていた。  大学入学を控え、いつも通りの岐路に秋穂はつこうとしていた。  自転車で薄暗い一角を走り抜けようとしたとき、猛スピードで走り抜けたバイクに秋穂は大きく転んだ。 「大...

貶め入れられた天使 5

 飛鳥の怒りは収まる気配がない。柴田はその日、飛鳥をしかたなしに帰らせた。  次の日、むすっとしながら飛鳥が出勤した。  飛鳥は柴田と目を合わせようとはしない。 「ちょっと来い」  柴田の声に飛鳥が渋々柴田が座る席に歩みよってきた。 「誰もタダでやれとは言っていない。この店でナンバー1。お前の功績には感謝しているよ」  柴田は大きな封筒にいれた包みを飛鳥が座った目前に置いた...