ゴミ箱 - 1ページ目0 - SM小説 異端者

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SM小説 異端者

狂気

 ― 狂気 ―    狂い咲くような夜だ。   男は彼女を最後の会食へと誘った。  「今さら引き止める気もない」とだけ言うと、彼女は職場から一番近い場所を指定した。   男は皮肉なものだと改めて思った、 はじめて彼女と会食をしたのがここならば、別れもまた、この場所だ。   付き合いだして数ヶ月、 なにもない静かな関係だった、咎める理由もまたない。  ...

渇愛

 見開き表紙を見ているようだ。 色彩を失ったはずの夢想の果てがある。  負けを知らずの結果だ。  一人、二人と消えていく。 汚く罵られるたびに、罪悪感が薄れてもいった。  罵られた数のぶん、残忍にさえもなる。 覇気さえも失せた表情が、寡黙さに火を着けるようだ。  刺すことに慣れたなら、血にも餓える。 その集大成とも呼べた。    不思議と答えが見える、 歪みに歪んだ偏愛...

 戸惑いのなかに失意は生まれるものだ。 怯えた顔も拒みでさえ、男たちの欲情の前では成す術もない。  留守を任されて二日目に悲劇は起こった。 長期不在にしては不信に思える外出でもあった。  独り残された部屋でユイは夫となったばかりの帰りを待つ。  退屈なまでの日々が懐かしい。 突然男たちが上がりこんできたのは、目覚めたばかりの早朝だ。  閉めたはずのドアが開く、 不審に思いながらもリ...

罠 Ⅱ

 舌を抜かれた若いツバメが愛らしい。   ドライアイスに焼かれた肉襞の行方など一つしかない。 雁字搦めにされた身体が記憶をたどるように蠢いた。   夫と名乗るには不釣合いな男が、若い女と暮らして数日が経った。  都会の孤独を語るようだ、 そこでなにが行われていたのか誰も知らない。  刻々と変る女の顔さえも誰も気づかない。  早くて当日、悲劇は起こった。 容赦のない責めは...

月夜の果実

 レイプも調教さえ、一線を越えてしまえば結局は一緒だ。  変に勘のいい女だった。 この日がこの部屋を使う最後だ。  とことん甚振るように犯した、 この話を持ち出した男は逃げ出した女に、さぞかし怒り心頭のようだ。  首謀者である男にとっては、これほど楽しいことはない。  偽善だてたセックスも口説きさえ、もう必要がなくなった。 そろそろ潮時な気がしていた矢先、驚きよりも頷きがでた。&nbs...