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神の祝福2

 陽子はぎこちなく笑おうとくちもとを動かした。

「ごめんなさい。笑い方を忘れてしまって」

 口籠る陽子に真鍋は「いいんだよ」と笑いかける。

 姉を失い、初公判から2年が過ぎた法廷の戦いは陽子に笑みを軽々と奪い去っていった。

 法廷で述べられる姉の惨い殺害方法を聞かされるたびに陽子は怒りのあまり肩を震わせ犯人を睨んだ。

 求刑を聞いたときは、あまりの罪の軽さに叫んだこともある。

 主犯ではない。

 あくまでも主犯の指示に従った。

 しかし四人の男は主犯を言わないでいた。

 借金を帳消しにしてやる。

 

 たったそれだけの理由でひとをたやすく殺せるものなの?!

 姉が行方不明になって四日後、警察から連絡がはいった。

 あまりの惨い状態に立ち合いの警察官が姉の状況を確認しようとすると陽子をどこか制した。

 DNA鑑定が行われる。

 陽子は躊躇う警察官に頭を下げると被せられている布をずらした。

 

 煙草の火を押しつけられた全身が痣だらけになっていた。腹水で腹が膨れ上がっている。顔は腫れあがり肉親の陽子ですら本当に姉かどうかもわからないでいた。

 ただ直観で姉であることを陽子は悟った。

 犯人はすぐに逮捕された。

 防犯カメラにたまたま映り込んだ真子を事情聴取したが真子は黙秘を貫いた。

 けっきょく主犯が誰であるのかわからないなかで裁判がはじまった。

「一つの嘘が事件の引き金になってしまった。とても短絡的で狡猾」

「どういうことですか」

「場所をかえましょう。ここで話し込んでいたら丸聞こえだ」

 

 

 裁判所からでると陽子は真鍋とともに真鍋の事務所へとむかった。

 こんなところに、事務所?

 目を瞑って歩いてもわかるほどに生まれ育ったこの場所は陽子にとっては庭のようなものだ。

「どうしましたか?」

 差し出されたコーヒーを前に陽子は室内を見渡す。

「こんなところに事務所があるとは知りませんでした」

 洒落た喫茶店のような室内。

 玄関に色とりどりの花が生けられている。

 アロマだろうか。

 鼻腔をくすぐるとても甘く幻想的な香りが室内を香らせていた。



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ペンション完結

 少しでも肉竿から顔を背けようとすると咥え込まされた男から鼻を押さえつけられる。愛花に逃げ場はない。

 吐き出される汚液が愛花のくちの周りに不浄な種をばら撒く。

「なかなかトリッキーでしょう? 映像は編集して一つの流れを組立ててしまえば、一つのストーリになる」

 神崎は坂崎に蝋燭を手渡した。

 愛花の頭上に丸い大きな網がある。

 坂崎は蝋燭に火を灯すと大きな網に蝋燭を置いていく。

「ああああ! 熱い!」

 ある程度、網に蝋燭を落とすと神崎はゆっくりと口角をあげた。

 坂崎は手にした蝋燭をゆっくりとまわすと蝋燭の蝋をため、愛花の臍《ほぞ》の辺りを蝋で濡らしだしす。

 蝋燭のシーンを坂崎はいままで観てきた動画を反芻しながら、ゆっくり、ゆっくりと蝋を垂らす。

 熱さに狂う愛花がなんともいえないほどに艶めかしい。

 湧き上がる欲情に坂崎は卒倒する。

「やめて! もうやめて!」

 腹部から乳房へと坂崎が蝋を垂らすと神崎が頷く。倒錯の漆黒に愛花を貶め入れる肉竿を坂崎は欲情のまま突き立てようとする。

「ああ! 壊れる! 壊れちゃう!!」

 顔を出した坂崎の肉竿に愛花は慄く。

「ダメ!! もう、ダメ!!!!」

 突き立てられる痛みに愛花が叫ぶ。

 頭上から垂れる蝋が愛花の身体を真っ赤に染め上げていく。

 坂崎は深々と愛花の膣内にモンスターを押し込むと痛みに蠢く愛花の襞を味わう。

「痛い! ああ! 痛い!!」

 不慣れな腰が肉襞のまとわりに坂崎は深い情交に飲まれていく。

 突き立てる肉竿が熱く痺れてくる。

 脳裏を駆け巡るエクスタシーはここでしか味わえない。

 肉と襞の狭間で坂崎に深いトランスが襲う。

 頭が真っ白だ。

 性的錯乱状態に陥った坂崎は深い倒錯のなかでマルチプルオーガズムを感じだす。

 射精をしていないのに沸き上がり続ける興奮。

 無意識に坂崎は愛花の首を絞める。

 

 

 面白い映像が想像以上に撮れそうだ。

 獣ような叫びをあげる坂崎に神崎は愉悦を讃える。

 

 

 

 

     了



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神の祝福

 たった一人の肉親を失った陽子はその場に立ち尽くし項垂れていた。

 こいつをとことんと地獄に突き落としてやる。

 怨嗟な眼で陽子は真子を睨んだ。

 疑わしきは罰せず。

 無罪判決に陽子はくちびるを強く噛みしめきった。

 陽子の姉である友香子の弁護人は直ちに上告した。徹底的に争う姿勢をみせたが真子を有罪と決めつけるには証拠が乏し過ぎる。

「姉は殺されたんです!」

 陽子は声を荒げた。

 閉廷とともに静まり返る傍聴席。

 弁護士が陽子の肩を軽く叩いた。あまりの悔しさに陽子は泣き出した。

「殺してやる」

 殺意を胸に陽子がふと視線を傍聴席にむけた。座っている青年に気づいた。

「肝試しに行こうと誘われ、あなたのお姉さんはなにも疑わず出かけて行った。どうしてだかわかりますか?」

 思わず陽子は足を止めた。

「共犯者は四人。あれだけ残忍なことをしておいて不定期刑だとは。少年時代に僕も犯罪を犯しておけばよかったな」

 陽子はしばらく青年を見やった。

 足を止めた陽子に弁護士は青年を一瞥すると帰って行った。

「わかるんですか」

「えぇ、僕にははっきりとみえる。三角関係のもつれから強カンした挙句、言葉では形容しがたいほどに弄んで殺した。奴らは友香子さんを虫けら程度にしか思っていない」

「あなたは誰?」

 息を飲み、じっと陽子は青年の言葉を待った。

 一部の新聞で報道された。この男が知っている事実を鵜呑みにはできない。

「この事件で逮捕されていない香川真一という男がいますね」

 陰鬱とした陽子の眼差しに怨恨が灯る。

「殺してください。お金なら、なんとかします」

 しばらく青年は深々と椅子に腰かけていたが首を横に振った。

 ぐっと握った陽子の手を真鍋は受け止める。

「殺したら、そこで愉しみが終わってしまう。苦しみもね」

「いくらですか? 風俗でもどこでも稼げるところを必ずみつけてお支払いします、だから、」

 泣き崩れた陽子に真鍋は言う。

「あなたの依頼を受けるにあたってまずは泣くことをしない。これが最低条件です。守れますか?」

 陽子は涙を急いで拭う。

「笑ってごらん」



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